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LNT仮説の虚構と悪影響

僕は科学者ではありません。
大学で科学を学び、科学の基礎を学んだ技術屋に過ぎません。
専門家からは噴飯ものでしょうが、科学という概念さえ理解していない人のための「お話」と流してください。

科学とは疑うことからはじまります。
「この現象は今までの常識では説明できないのでは?」
と疑問に思い、頭で考えた理屈が「仮説」です。
仮説は実験や観察などのデータの裏付けを経て初めて「説」となります。
ここからが科学の本番です。
説に対して反証実験がされるのです。あらゆる角度から説を撃ち破ろうと、反証実験が繰り返されます。
ある説は否定されて捨てられ、ある説は修正してさらなる試練に立ち向かいます。
反証に継ぐ反証を耐え抜いた説が、栄えある「定説」となれるのです。

アインシュタインが特殊相対性理論を発表したとき、科学者の多くが「そんなバカな」と思ったそうです。
非常に難しいのでここでは簡単にこう説明します。
「真空中の光の速さが唯一絶対の尺度で、時間はそれに合わせて伸び縮みする」
こう言われたら誰でも「そんなバカな」と思うでしょう。大学時代の僕もそう思いました。発表当時理解できたのはひと桁との逸話もあります。
当然世界中で反証実験が繰り返されました。躍起になってアインシュタインを否定しようと実験が行われたのです。
その結果、全てが理論通りでした。
世界中の科学者が否定しよとしても否定できなかったから、アインシュタインは「20世紀最大の頭脳」とまで呼ばれたのです。
昭和時代には「特殊相対性理論は間違っている」と主張する人が本を出したりしていました。
僕らはそれを見て笑ったものです。「こいつ、世界中が検証した事実さえ知らない」と。

そして定説も盤石ではありません。かつて定説だったニュートン力学がそうなったように、相対性理論も「特定の条件でのみ適用される」と脇に追いやられることもあるのです。
最近は学術論文とは縁遠いので、すでにやられているかもしれませんね。
そのようにして科学とは、理論と実証との積み重ねで進歩してきたものです。

なぜ科学の話をしたかと言うと、今ひとつの仮説が重大な影響を与えているからです。
LNT仮説です。
電力中央研究所のサイトから引用させていただきます。
原子力技術研究所 放射線安全研究センターによりますと
http://www.denken.or.jp/jp/ldrc/study/topics/lnt.html
>■しきい値無し直線仮説(Linear Non-Threshold : LNT仮説)とは?
>放射線の被ばく線量と影響の間には、しきい値がなく直線的な関係が成り立つという考え方を「しきい値無し直線仮説」と呼びます。

過去のブログにあるように「年間100mSv未満の放射線被曝では健康被害が検出できない」という研究結果があります。でも放射線を管理する為に指標が必要だ、という「政治的」な必要から導かれたのがLNT仮説なのです。

>確たる情報に乏しい低線量の範囲について、放射線防護の立場からリスクを推定するために導入されたのがLNT仮説です。低線量放射線の影響についてはよくわからないが、影響があると考えておいた方が安全側だという考え方に基づいたもので、科学的に解明されたものではないことから「仮説」と呼ばれています。

科学者たちは政治家に命じられて必死に考え、この仮説を立てたのでしょう。
その苦労は事務屋さんに無理難題を押しつけられる技術屋である僕には痛いほどわかります。
そして今問題になっていることは、この仮説を根拠に微量な放射線を「危険だ」と主張する人たちがいることです。

瓦礫反対派です。

彼らは金科玉条のようにこの仮説を振りかざします。
実名は伏せますが科学者でありながら、この仮説を根拠に「広島長崎の低線量被曝による健康調査は間違いだ」と言う人さえいます。
でも、これって「仮説」でしかないんです。
実証されていないんです。
仮説をもって研究結果を否定することは、科学と正反対の行動です。
仮説と研究結果が違っていたら、仮説が間違っているにすぎません。
現に多くの研究がLNT仮説を否定しています。

>これまでの当センターを含めた多くの低線量放射線研究から、LNT仮説では説明できない事例が数多く見つかっています(*2)。また、当センターを含めた国内外の研究成果をとりまとめた「線量・線量率マップ」(*3)からは、放射線は一度に被ばくした場合と、少量ずつ時間をかけて被ばくした場合とでは影響が異なることも明らかになっています。このことは、放射線作業従事者が少量の放射線を何度も被ばくするような場合には、LNT仮説から予想されるよりも実際のリスクはずっと小さくなることを示唆しています。

先日のMITの研究結果でもこうあります。
「我々の研究からは、避難せずに福島に残った人に過剰なDNA損傷は起こらない、と予言できる」
そしてセンターではこう注記しております。

>各種の線量限度等を勧告している国際放射線防護委員会(ICRP)でも、「この仮説は放射線管理の目的のためにのみ用いるべきであり、すでに起こったわずかな線量の被曝についてのリスクを評価するために用いるのは適切ではない」としています。
>それにもかかわらず、微量の被ばくに対してLNT仮説を用いてリスクが評価される場合が後を絶たず(*1)、このような情報を受け取った一般の方々に誤解を与え、放射線に対する恐怖感、不安感を助長する結果になっています。

LNT仮説を根拠に微量な放射線を怖がることは、実に「非科学的」な話です。
繰り返し断言します。
低線量被曝による健康被害など出ません。
むしろ僅かな「放射能」に怯えるストレスの方がよほど健康被害を引き起こすでしょう。

引用元
*1低線量放射線の発がんリスクに関連する報道について
http://www.denken.or.jp/jp/ldrc/study/topics/20050722.html
*2 当センターの研究成果
http://www.denken.or.jp/jp/ldrc/information/result/reportL.html
*3 電中研ニュース401号「解明すすむ微量放射線の影響」
http://criepi.denken.or.jp/research/news/pdf/den401.pdf

仮にも放射線について語るなら、素人でも分かるこの程度は調べなさい。
それとも「不都合な事実」はなかったことにしたのですか?

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