2015年5月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

最近のトラックバック

« 第2回GA文庫大賞(後期)・二次選考通過者一覧 | トップページ | 今日で2月も終了 »

Wikipediaを鵜呑みにしてはいけない

Wikipediaは誰でも編集できる辞書ですから、編集者が専門家でないことも多くあります。

僕がここで問題にしたいのは、化学物質過敏症の項目です。
北里研究所病院で僕も化学物質過敏症だと判明した訳ですが、その決定打となった眼球運動について何も触れていません。
さらに懐疑的な意見として、化学物質過敏症がまるで精神的な病であるかについて紹介されています。

これが問題。
まず引用されている論文はほとんどが海外のもので、肯定的な意見が日本のメディアからの引用と、対照的です。
さらに20世紀の古い資料が大半で、21世紀の資料がほとんどの肯定的意見と、やはり対照的です。
杉花粉症も「気のせいだ」と言われていた状況から、10年で「国民病」と言われるまで状況が変わりました。
10年以上昔の意見が、現在も効果があると言うのでしょうか?

さらに、唯一の日本人として紹介されている人物は、皮膚病が専門ですが、それが心因性として研究している人です。精神的な原因で皮膚病が起きるなんて、学会の主流でしょうか?
化学物質過敏症の名称を、アメリカで「主要な学会からはその診断名称を拒否されている」としながら、日本では主流でない人の意見を採り入れる。
これは明らかにダブルスタンダードです。

それにいくら懐疑派が「化学物質過敏症は精神的なものの疑いがある」と主張したところで、精神的な治療を受けても治らず、化学物質を避けるようになったら体調が改善した僕が存在することで、その仮説は崩れ去っています。

今、内科的に異常がないのに体調不良に苦しんでいる人は、多くが精神科や神経科などを頼っているのが現状です。状況がまったく違うアメリカの例を紹介してどういう意図があるんですか?

もはやこの懐疑的な見解は、化学物質過敏症患者への偏見を助長するだけで、なんの役にも立ちません。

かつてダイオキシンは「天然には存在しない物質」でした。それがいつの間にか「塩分を含んだ物を燃やせば発生する物質」となってしまいました。
その間に、発生源とされた塩ビ製品のメーカーが猛反発した事例があります。

化学物質過敏症についても、その原因となる商品の生産者は大手メーカーです。
彼らにとり自分たちの製品により身体異常が発生する事実は非常に不都合です。
精神的なものにしておきたくなるのは自然です。

そしてWikipediaは誰でも編集ができます。

僕が言いたいことは、これで十分伝わったかと思います。

原因不明の体調不良の方は、まず身の回りから化学物質を減らし、家の換気を良くしましょう。
それで調子が上向くならば、まずシックハウス症候群を疑いましょう。
そして専門の病院にかかるべきです。

相談や病院の紹介などは、こちらのサイトが役立つかと思います。

化学物質過敏症支援センター

« 第2回GA文庫大賞(後期)・二次選考通過者一覧 | トップページ | 今日で2月も終了 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

興味深い記事でした。
化学物質化敏捷が精神的な病だといわれたのは、10年も昔の話なんですね。
それをいまだに載せているWikipediaは、中立とは言いがたいですね。
きっといろいろ間違った情報も載せているでしょう。
ひとつの情報源だけを頼らないことが、メディアリテラシーの基礎ですね。
勉強になりました。

精神的な治療を受けてまったく改善せず、空気の綺麗な郊外に引っ越したら劇的に改善した僕という実例の前には、懐疑派たちの推測はまったく意味をなしません。
まあWikipediaは寄付で成り立っていますから、その辺大人の事情もあるのかも知れませんね。

同じ大学卒と言うことで、脊髄反射で訪問しました。

ご病気、大変だと思いますが

> 精神的な治療を受けてまったく改善せず、空気の綺麗な郊外に引っ越したら劇的に改善した僕という実例の前には、懐疑派たちの推測はまったく意味をなしません。

これは、少し落ち着いて考えれば勇み足だと分かるでしょう。
シックハウス症候群など環境起因の病気は一般に認知されていると思いますよ。
懐疑的なのは、「化学物質」過敏症なのだと思います。

> Wikipediaを鵜呑みにしてはいけない

これは、おっしゃる通りですね。
自戒します。

私は今大学で化学物質過敏症について調べておりますが、懐疑的な意見の意味は
「化学物質過敏症の症状は単なる中毒や心理的なもの、また風邪や体調不良のときの症状と区別がつかず、特徴的な症状がないため、化学物質過敏症という診断を下す積極的な理由を見出すことが困難」
というものであって、決してその存在を否定するものではないようです。
「症状が出た人の周りに化学物質があった」という状況証拠はあっても、「この化学物質がここにこのように作用し、この症状が出た」という化学的根拠が説明できないのが現状です。
また過去に、環境省に設置された研究班が、北里研究所病院の診断基準で精神疾患はない化学物質過敏症と診断された患者9人を対象に二重盲検法による実験をしたところ、化学物質に反応を示したのは9人中たった1人だったという結果もあります。
この結果からもわかるように、確かに「化学物質過敏症」の患者さんは存在はしていてもほかの原因による症状と区別することが難しく,ほかの原因による患者さんが混ざってしまうという危険性があるようです。
さらに身の回りのほぼ全てのものに化学物質が使用されているこの時代に、その症状が本当に化学物質によるものなのか判断することは非常に困難だと思われます。
環境を変えたら体調が改善したというのも、「自分は化学物質過敏症だ」と思っていて、「環境を変えたから大丈夫なはずだ」といった安心感による精神的な効果である可能性も否定できませんよね。もちろん、本当に化学物質過敏症である可能性もあると思います。
化学物質過敏症(多種化学物質過敏状態)については、きっとまだまだ研究が必要ですね。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/548353/47676812

この記事へのトラックバック一覧です: Wikipediaを鵜呑みにしてはいけない:

« 第2回GA文庫大賞(後期)・二次選考通過者一覧 | トップページ | 今日で2月も終了 »