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化学物質過敏症ゆえにメジャーを目指した

 幸いなことにGA文庫でデビューできたあずマンですが、メジャーデビューにこだわったのは理由があります。

 また長文になりますことを、あらかじめお断りしておきます。短くまとめる才能も必要だとは思っておりますが、どうかご容赦を。


 小説を書くことと、ライトノベルを目指したことについては、GA文庫の著者インタビューで語っておりますので、ここでは重ねて申しません。

GA文庫:新人情報局

 小説を書くこと自体は、脳内のキャラクターを火葬場で灰にするのが惜しかったからです。可愛い子を社会に出してやりたい、それが一番のモチベーションです。
 その発表方法ですが、 同人誌とかネットで公表するなどもあります。でもメジャーデビューを目指したのには、強い理由があります。
 印税生活?
 それは副次的なものです。印税は住宅ローンの返済に多大に役立っておりますが、それは結果論であり、目的ではないのです。
 それは、僕の体調にあります。
 プロフィールにあるように、僕は化学物質過敏症を患っております。化学物質による体調悪化を条件付けされたゆえ、極わずかな化学物質にも過敏に反応して体調を悪くしてしまう、やっかいな病です。化学物質から離れて、条件付けが解けるのを待つしかありませんが、それとて有害な物質への感度を下げただけで、根本的な解決には至りません。
 現在の社会は化学物質が蔓延して、単体では人体に影響がない物質でも、複合汚染によってどんな害があるかは不明なのが現状です。このまま化学物質が増えていけば、いずれは多くの人々が被害を受け、場合によっては遺伝子に悪影響を及ぼし、子孫にまで影響しかねないのです。
 この環境悪化に対して人類という種族として警告を鳴らしているのが、化学物質過敏症患者ではないかと思っています。
 しかし、ほとんどの人にとっては別世界のこと。他人事なんです。しかし僕は思うのです。最近の鬱病患者の増加の一部は、化学物質過敏症なのではないか、と。
 化学物質過敏症と分かるまで、僕は大分遠回りをしました。精神科へ通ったのもその一例です。原因不明の体調不良を気分変調症、軽い鬱が長期間続く病だと説明されました。そこで処方された薬を飲んでも、一向に体調は改善されませんでした。そのため薬への認識が薄れ、仕事が忙しいこともあって、つい薬を切らしてしまいました。
 そのときは地獄でした。
 とにかく苦しい。何をするのもしんどい。気力が無くなって、立っていられない。息をするのさえおっくうでした。
 駅のホームにいたのですが「この苦しさから逃れられるのなら」と、線路に目を向けました。
 飛び降りなかったのは、小説への、愛するキャラクターへの執念でした。世に出すまでは。
 一歩足を出すのに全身全霊の気力を振り絞らねばなりませんでした。
 なんとか病院にたどりつき、薬をもらってほどなく、苦しみから解放されました。
 これは処方された薬が切れたせいで、脳内物質の快楽物質が一時的に枯渇した、いわば絶対の不幸状態でした。
 鬱病の人は回復時に自殺をしやすいそうですが、それは恐らく、薬を減らしたためにこの不幸状態に陥ったからかもしれません。
 そして、僕が診断されたように、化学物質過敏症でも、内科的に異常が無ければ精神的な病と決めつけられ、誤った薬物治療がなされる可能性は極めて高いのです。僕が生き証人ですから。
 塗装工事の現場で急激に体調が悪化したことから化学物質を疑い、ようやく化学物質過敏症という単語に巡り会えました。そして都内でも数少ない化学物質過敏症外来がある北里研究所病院にて「化学物質により、中枢神経および自律神経の不良」と診断が下りました。当時はまだ化学物質過敏症は病名として決まっておらず、神経の不調として扱われたわけです。
 しかし化学物質から身を避けると体調は上向きになり、都心から郊外に引っ越した時、劇的に回復しました。

 僕は生還した者ですが、都会の、それも新築の家や職場にいる人、煙草を吸う人、塗装を行う人、書店員など、あるいは農薬など化学物質を扱う人で鬱状態となったら、一度は化学物質過敏症を疑ってもらいたいのです。
 精神的な病ではなく、化学物質による障害なのかも知れないのですから。
 しかし多くの人はそれを知りません。
 それを、ぜひ知ってもらいたいのです。そのためには、大勢の人に僕の意見を見てもらう必要があります。
 それで話は戻って、メジャーデビューを目指す訳です。
 化学物質過敏症は21世紀の病となります。今までの医療では手が届かない範囲のことです。
 医者は当てになりません。だから、まず多くの人に化学物質過敏症という病気を知ってもらいたい。
 それも、これから大人になる少年少女に。
 
 だから僕はライトノベルの、これから伸びるであろうレーベルを狙った訳なんです。
 ひとりでも多くの人に、化学物質過敏症を知ってもらうこと。それがメジャーを目指した理由なんです。

 長文にお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

 もし読者のご両親や知り合いの方で、原因不明な体調不良に悩まされている方がいらっしゃいましたら、一度化学物質を疑ってみてください。木製品やプラスチック、建材、塗料、農薬などから離れると、改善するかも知れませんから。

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コメント

こちらへの書き込みは初めまして、です。

化学物質過敏症・・・とりあえず説明をざっと読んでみましたが、かなりやっかいな病気ですね。

精神疾患に酷似した症状が特に恐ろしい。
確かに、現在の段階では医学的にも科学的にも完全な立証と治療法が確立されていないようです。

例えとしてパブロフの犬を書かれていますが、条件反射の結果が『脳内物質の分泌にまで作用する。』と考えればなるほど、化学物質により、体調不良や欝病的な疾患が症状として現れるということも理解できます。

自分は化学物質過敏症とは別に、過去に一時的に多大な精神的ストレスを感じることにより軽い欝病、まさにその当時『いっそ死ねば楽になれるかも』という感覚に陥ったことはあります。
故に、欝状態というものがどういうものかは理解できます。
ただ、自分の場合はその原因になるものがいずれ終わる一時的な事に過ぎないと解っていた為もあり、大事には至らず済みました。ちなみに、当時ストレスを緩和させてくれていたのはラノベを含めた様々な書物でしたが。

過去、ネット上の知人に、原因がわからないけど家の中に居たり行く場所によって、多大な不安感や動悸息切れ等を感じる鬱病という人が居ました。
当時は化学物質過敏症という病気の存在は知りませんでしたが、精神科の医者にはかかっており、鬱病と診断されたようです。
その知人はとある事情により住居が変った後、症状も改善されつつあったようです。
ですが、三年前の大晦日、知人は自ら永遠にこの世界と別れを告げてしまいました。
知人の配偶者からの連絡を受け、自分を含め多くの人間が悲しむと同時に、ひょっとしたらこんなことになる前になにか助けになれたのかもしれない、という気持を持ちました。
あれから三年。葵東さんのブログにより化学物質過敏症という病気の存在を初めて知り、改めて当時を振り返ると、
ひょっとしたら知人も化学物質過敏症により、鬱病と酷似した症状が出ていたのかもしれない、と思いました。
過去を変えることはできませんし、知人が化学物質過敏症であったという確証もありませんが、もし、知人の周囲の人間にあの当時その病気についての知識があったら、可能性の一つとして違う結果があったのかも知れません。

そのような理由で、化学物質過敏症といういまだ科学では解明されない病気の存在をもっと広く世間に知ってもらいたいという気持には共感を覚えました。

まぁ、自分のように葵さんの本が面白かったのでブログを覗こう、という人が増え、結果として少しでも化学物質過敏症という病気の存在を知る人が増えることを、そしてそれによって一人でも多くの同じ病状で悩んでいる人への光明になることを祈ります。

>ノレさん

初めまして。
ようこそおいでくださいました。
拙作を読んでこのブログにまで来ていただいたこと、感謝いたします。
ご知人のこと、なんの情報もない状況で私が何かいうのもあれですので、お悔やみだけ申し上げます。

化学物質過敏症は、今後ますます増えるでしょう。
間違った治療で間違った結果になることのないよう、今後も広めていきたいと思います。
どうぞこれからも応援よろしくお願いします。

はじめまして。
私は化学物質過敏症とアトピー喘息花粉症どれも重症です。化学物質過敏症だけでも軽い人から千差万別ですが、私のようなアトピーとCS重症の方はご存知ありませんか?

CS重症よりアトピー重症の方が苦しいですよ。
痛いというのが一番イヤ。

CSだけなら寝てればいいけどアトピーは自分の皮ふにいる菌が24時間以上経つと悪さをするので40度の高熱があろうと毎日同じ時間に必ずお風呂に入らなければならないのです。
15分でも遅れると激悪化。1日も休めれない。
全身血だらけで髪の毛も全身の産毛も爪も無くなって関節も固まって頭がひざにくっついて離れなくてリンパ腺もむき出しになって痛みとかゆみと振るえと痙攣で1秒も寝られなくてもそしてCSでふらふらな上に目薬が空気清浄機の重さに感じるくらい体が鉛のように重くて手があがらなくても毎日叫び声を上げながらシャワーを浴びなければいけないのです。

CS患者の人はアトピーのこと何も知らなくておばさんばっかりで、いつの時代の話かアトピーには温泉が効くよとか聞いてもいないのに無責任に入ってくる人ばっかりでうんざり。

こんなこといったら反感買うけどそれなり苦しいだろうけどCSだけの人は私からしたら、なんでもないって思う位です。
あー全然ケンカ売ってるわけじゃありません。
小説の幅になればいいかなーっと思って。

miuさん

お返事が遅れて申し訳ございません。
それはおつらいですね。
想像がつきません。
僕なんかまだマシな方なんですね。

大変な中おいでいただきまして、ありがとうございます。

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